グラス素材紹介

当社では、標準グラス「＃3009」を中心とし、多様化したニーズにお応えする、高機能グラス「Ｎシリーズ」（NS-GL、NF-GL、NC-GL、NEO-GL）をラインアップしています。今後も、お客様のニーズにお応えできるような新グラスの開発に取り組んでいきます。

世界のトップメーカー、フランスのDe-Dietrich社と技術提携し、ヨーロッパの医薬・ファインケミカル部門で広くご使用頂いている『#3009』を導入しています。標準グラス『#3009』は耐食性・耐熱性・耐衝撃性・平滑性に優れたマルチパーパスGLです。これにより、用途別にGLを揃える必要はありません。

産業安全の見地から、グラスライニング機器における静電気事故に対して、より安全、より安心を目的に「ノンスパークGL（静電気帯電防止グラスライニング）」を世界ではじめて開発しました。
従来技術では、なし得なかった安全性向上に貢献し、1999年には静電気学会から「進歩賞」を受賞するなど各分野で広くご評価を頂いています。
「ノンスパークGL」は、白金繊維をグラスライニング層に3次元方向に均一分散し、グラスと一体焼成することで、体積抵抗率10⁸Ωｍ以下を実現しました。
「ノンスパークGL」のグラスライニング層は体積方向で導電性を有している為、グラスライニング表面に腐食、摩耗などが生じても導電性能の低下はありません。なお、「ノンスパークGL」の耐食性は、「#3009」と同等の性能を具備しています。

最先端のレジスト用感光原材料や高純度薬品などの電子材料製造工程向けで、グラスライニングからのナトリウムイオンの溶出量を標準グラスの1/10まで低減させた「ナトリウムフリーGL」を世界ではじめて開発しました。
グラスライニング成分では、元来ナトリウムは必要不可欠な成分でしたが、長年蓄積してきたグラス材料技術を生かし、他の成分で代替することによりナトリウムフリーを実現しました。
「ナトリウムフリーGL」をご使用いただくことで、反応缶内の脱アルカリ洗浄時間の大幅な短縮が可能であり、後工程でのナトリウムイオン除去処理が軽減されます。また、フッ素樹脂ライニング製反応缶と比べ耐熱性が優れている為、機器の長寿命化が期待できます。なお､「ナトリウムフリーGL」の耐食性は、「#3009」と同等の性能を具備しています。

お客様の製品、缶内の洗浄状態などを確認し易くする為、視認性を向上させた「ニュートラルカラーGL」を開発しました。
白色グラスライニングにコバルトブルー色をドット状に配置することで実現しました。なお､「ニュートラルカラーGL」の耐食性は、「#3009」と同等の性能を具備しています。

従来のグラスライニングは、鉄に比べて熱伝導性の劣る点が課題でしたが、独自の釉薬配合と焼成技術により、熱伝導性を向上させた「ネオGL」を世界で初めて開発しました。
「ネオGL」は、製造リードタイム短縮によるコストダウン、製品品質・収率の向上、スケールアップ時の単位容積あたりの伝熱面積（S/V）低下による影響の軽減など、グラスライニング機器を使用される各工程で効果を発揮します。なお、「ネオGL」の耐食性は、「#3009」と同等の性能を具備しています。